不動産を売却する際には、さまざまな書類が必要になります。これらの書類は、売買契約を円滑に進めるためだけでなく、売却する物件の権利関係や法的な問題を明確にするために欠かせません。
しかし、具体的にどのような書類が必要なのか、どこで取得できるのか分からず、不安に感じる方も多いでしょう。
本記事では、不動産売却に必要な書類や取得場所などを詳しく解説しています。売却前にしっかりと確認して準備を整えましょう。
なお、以下では西多摩地区でおすすめの不動産会社を紹介しているので、あわせて参考にしてください。
不動産売却に必要な書類
不動産売却に必要な書類には、売主が必ず用意するもの、売却をスムーズに進めるためにあると良いものがあります。それぞれの書類について詳しく見ていきましょう。
必要な書類は状況によって異なりますが、早めに準備することで売却手続きをスムーズに進めることができます。以下で解説します。
売主が必ず用意する書類
不動産売却では、契約をスムーズに進めるために、売主が事前に必要な書類を準備しておくことが重要です。以下の表では、売却時に必須となる書類とその用途について整理しました。これらの書類が不足すると、売却手続きに遅れが生じる可能性があるため、早めに確認し、準備を進めましょう。
書類名 | 用途・説明 | 取得場所 |
---|---|---|
◎本人確認のために必要書類 | ||
身分証明書 | 運転免許証・マイナンバーカード・パスポートなど | 市区町村の役所 |
印鑑証明書 | 発行後3ヶ月以内のもの | 市区町村の役所 |
住民票 | 登記上の住所と現住所が異なる場合に必要 | 市区町村の役所 |
◎不動産の権利を証明する書類 | ||
登記済権利証 (または登記識別情報) | 所有者であることを証明するために必要 | 売主が保管(紛失している場合は法務局で手続きが必要) |
登記事項証明書 (登記簿謄本) | 所有者情報を確認するために必要 | 法務局 |
固定資産税納税通知書 | 毎年市区町村から送られ、税額の確認に使用 | 市区町村の役所(再発行も可能) |
固定資産評価証明書 | 不動産の評価額を証明し、税額の計算に必要 | 市区町村の役所 |
◎売買契約に必要な書類 | ||
売買契約書の原本 | 不動産を購入した際の契約書 | 売主が保管(不動産会社に相談すると再発行可能な場合あり) |
重要事項説明書の写し | 不動産を購入した際に受け取った説明書 | 売主が保管(不動産会社から入手可能な場合あり) |
これらの書類がそろっていないと、売却手続きがスムーズに進まないため、事前に確認して準備しておきましょう。
スムーズな売却につながる書類
必須ではないものの、売却をスムーズに進めるために用意しておくと良い書類もあります。これらの書類を揃えておくことで、買主に対して安心感を与え、売却の交渉をスムーズに進めることができます。
スムーズな売却につながる便利な書類の一覧を表にしました。必要に応じてご活用ください。
書類名 | 用途・説明 | 取得場所 |
---|---|---|
リフォーム・修繕履歴 | 過去のリフォームや修繕履歴を示し、物件の状態を買主に説明しやすくする | 売主が保管(リフォーム業者や施工会社に問い合わせ可能) |
耐震診断報告書 | 耐震基準を満たしていることを証明し、安心材料として提供できる | 自治体・専門機関(耐震診断を受けた場合に取得) |
住宅性能評価書 | 住宅の品質や性能を客観的に示し、買主の信頼を得やすくする | 住宅性能評価機関(新築時に取得した場合のみ) |
住宅保証書・アフターサービス保証書 | 保証が継続している場合、買主にメリットを提供しやすい | 売主が保管(ハウスメーカーや工務店に問い合わせ可能) |
土地の地盤調査報告書 | 地盤の状態を把握し、買主に安心感を与える | 地盤調査会社(新築時や調査を実施した場合に取得可能) |
光熱費の明細書 | 過去の光熱費を示し、買主がランニングコストを把握しやすくなる | 電力・ガス・水道会社(過去の明細を発行可能) |
周辺環境に関する資料(学校・商業施設・交通など) | 生活利便性をアピールし、物件の魅力を高める | 自治体・不動産会社(自治体のHPや不動産業者から情報を取得可能) |
住宅設備の取扱説明書 | エアコンや給湯器などの住宅設備の使い方を説明しやすくする | 売主が保管(購入時に受け取ったもの) |
ハザードマップ・防災情報 | 洪水や地震リスクを事前に示し、安心して購入を検討してもらえる | 自治体・国土交通省のHP(オンラインで取得可能) |
固定資産税の過去支払い履歴 | 固定資産税の過去支払い状況を明示し、税額の見通しを立てやすくする | 市区町村の役所 |
これらの書類をそろえておくことで、買主からの質問にもスムーズに対応でき、売却活動が円滑に進むでしょう。
売却する不動産の種類別に必要な書類
売却する不動産の種類によって、必要となる書類が異なります。一戸建てやマンションなど、それぞれのケースに応じた必要書類を確認しておきましょう。
売却する不動産の種類によって書類が異なるため、該当する項目を確認し、早めに準備しておくことが大切です。
一戸建て売却時に必要な書類
一戸建て売却時にのみ必要な書類の一覧を表にしました。マンション売却などでは不要な書類ですが、一戸建ての場合は売却時に求められることが多いので、事前に準備を進めるとスムーズに手続きを進められます。
書類名 | 用途・説明 | 取得場所 |
---|---|---|
建築確認済証・検査済証 | 建築基準法に適合していることを証明する書類 (新築時に発行) | 建築確認を行った自治体の役所または建築会社(建築時に発行) |
間取り図・測量図 | 建物の間取りや土地の測量情報を示すための資料 | 売主が保管(紛失した場合は建築会社や設計事務所に問い合わせ可能) |
境界確定測量図 | 土地の境界を明確にし、トラブルを防ぐための測量図(必要に応じて取得) | 土地家屋調査士または法務局(測量士が作成した場合に取得可能) |
耐震診断報告書(必要な場合) | 耐震性を証明するための書類 (買主の安心材料として役立つ) | 自治体・専門機関(耐震診断を受けた場合に取得可能) |
マンション売却時に必要な書類
マンション売却時にのみ必要な書類の一覧を表にしました。これらは一戸建て売却では不要ですが、マンション特有の管理規約や修繕計画、共用部分に関する情報を買主に提供するために重要です。スムーズな売却のために、事前に管理組合などから取得しておきましょう。
書類名 | 用途・説明 | 取得場所 |
---|---|---|
管理規約・使用細則 | マンションの管理ルールを示す書類 | 管理組合またはマンション管理会社 |
管理費・修繕積立金の明細書 | マンションの管理費や修繕積立金の支払い状況を示す書類 | 管理組合またはマンション管理会社 |
長期修繕計画書 | マンションの修繕計画を記載した書類 | 管理組合またはマンション管理会社 |
管理組合発行の重要事項調査報告書 | マンションの共用部分や管理費の詳細を記載した報告書(買主が安心して購入するために必要) | 管理組合またはマンション管理会社(有料で発行されることが多い) |
専有部分の図面 | 売却する専有部分(部屋)の詳細な図面 | 管理組合または不動産会社(紛失した場合は取得できないこともある) |
駐車場・駐輪場の契約書(必要な場合) | 駐車場や駐輪場を利用している場合の契約情報を示す書類 | 管理組合または契約時の不動産会社 |
相続した物件の売却時に必要な書類
相続した物件の売却時にのみ必要な書類の一覧を表にしました。これらは相続手続きを経た不動産売却に特有の書類で、相続人の権利を証明するために必要です。スムーズな売却手続きを進めるため、早めに準備しておきましょう。
書類名 | 用途・説明 | 取得場所 |
---|---|---|
相続登記完了証明書 | 相続登記が完了したことを証明し、売却手続きを進めるために必要 | 法務局(相続登記完了後に取得可能) |
遺産分割協議書 | 相続人全員が合意した財産分割内容を記載した書類(相続人が作成し、署名捺印が必要) | 相続人が作成(全相続人の合意と署名・捺印が必要) |
戸籍謄本 | 相続人の身分や続柄を証明するために必要 | 市区町村の役所 |
被相続人の住民票除票 | 亡くなった所有者(被相続人)の住民票の除票(相続関係の証明に必要) | 市区町村の役所 |
被相続人の固定資産税納税通知書 | 被相続人が所有していた不動産の税金情報を確認するために必要 | 市区町村の役所 |
相続した不動産は手続きが複雑になりがちなので、必要書類をしっかりそろえ、計画的に進めることが大切です。
住宅ローンが残っている物件の売却時に必要な書類
住宅ローンが残っている物件の売却時にのみ必要な書類の一覧を表にしました。これらは住宅ローンが関係する売却に特有の書類であり、金融機関との手続きをスムーズに進めるために重要です。早めに金融機関に確認し、準備を進めておきましょう。
書類 | 用途・説明 | 取得場所 |
---|---|---|
ローン残高証明書 | 現在の住宅ローン残高を証明する書類 | 金融機関(住宅ローンを借りている銀行・信用金庫などで発行可能) |
抵当権抹消書類 | ローン完済後、抵当権を抹消するために必要な書類 | 金融機関(ローン完済後に発行される) |
金融機関のローン契約書 | ローン契約時に交わした契約書で、借入条件や返済状況を確認するために使用 | 金融機関(紛失時は金融機関に相談) |
不動産売却に必要な書類はどこで取得できる?
不動産売却に必要な書類は、それぞれ異なる機関で取得する必要があります。役所、法務局、金融機関など、どこで手続きをすればよいのかを確認しておきましょう。
以下で詳しく解説します。
役所で取得できる書類
不動産売却に必要な書類の中には、市区町村の役所で取得できるものがあります。これらの書類は、市区町村役所で発行され、売却時の契約や税金の計算、相続関係の証明に必要となります。早めに準備し、スムーズな売却手続きを進めましょう。
役所で取得できる不動産売却の書類一覧を表にしました。
書類名 | 用途・説明 |
---|---|
印鑑証明書 | 契約時に必要、公的に実印を証明する書類 (発行後3ヶ月以内のもの) |
住民票 | 登記上の住所と現住所が異なる場合に必要 |
固定資産税納税通知書 | 固定資産税の支払い状況を証明し、税額確認のために使用 |
固定資産評価証明書 | 売買契約の税額計算に必要な不動産の評価額を証明する書類 |
戸籍謄本(相続時) | 相続人の関係を証明するために必要 |
被相続人の住民票除票(相続時) | 亡くなった所有者(被相続人)の住民票の除票 |
遺産分割協議書の認証(必要な場合) | 相続人全員が合意した内容を証明するため、公証役場で認証が必要な場合あり |
取得には本人確認書類が必要となるため、事前に必要なものを確認し、スムーズに手続きを進められるよう準備しておきましょう。
法務局で取得できる書類
法務局では、不動産の権利関係を証明するための重要な書類を取得できます。これらの書類は、不動産の権利関係や土地・建物の情報を証明するために必要であり、売却手続きをスムーズに進めるために重要です。必要に応じて、事前に法務局で取得しておきましょう。
法務局で取得できる不動産売却の書類一覧を表にしました。
書類名 | 用途・説明 |
---|---|
登記事項証明書(登記簿謄本) | 不動産の所有者情報や権利関係を証明するために必要(売買契約時に使用) |
登記済権利証(または登記識別情報) | 所有者であることを証明する書類(不動産売却の際に必要) |
公図 | 土地の位置や形状を示す地図(必要に応じて取得) |
地積測量図 | 土地の面積や境界を示す測量図(売買時の境界確認に使用) |
建物図面・各階平面図 | 建物の形状や各階の間取りを示す図面(必要な場合に取得) |
抵当権抹消登記関連書類(ローン完済時) | 住宅ローンを完済した際に、抵当権を抹消するために必要な書類 |
法務局では郵送やオンラインでの取得も可能な場合があるため、都合に合わせて取得方法を選ぶとスムーズに準備が進みます。
金融機関で取得できる書類
住宅ローンを利用している場合、売却時に金融機関から取得しなければならない書類もあります。これらの書類は、住宅ローンが残っている物件の売却時に特に重要で、ローンの残債確認や抵当権抹消手続きに必要です。
金融機関で取得できる不動産売却の書類一覧を表にしました。
書類名 | 用途・説明 |
---|---|
ローン残高証明書 | 現在の住宅ローン残高を証明する書類(売却時に必要) |
抵当権抹消書類 | 住宅ローンを完済後、抵当権を抹消するために必要な書類 |
金融機関のローン契約書 | ローン契約時に交わした契約書で、借入条件や返済状況を確認するために使用 |
住宅ローン返済予定表 | 住宅ローンの今後の返済予定を示す書類(売却時の精算に使用) |
金融機関によって手続きの方法や発行までの期間が異なるため、早めに問い合わせをして準備を進めておきましょう。
不動産売却に必要な書類は事前準備が大切!
不動産を売却する際には、多くの書類が必要になります。これらの書類がそろっていないと、売却手続きがスムーズに進まず、契約が遅れる原因になります。特に、登記済権利証(または登記識別情報)、印鑑証明書、固定資産税納税通知書 などは、売主が必ず用意しなければならない重要な書類です。また、住宅ローンが残っている場合や相続した不動産の売却では、追加の書類が必要になることもあるでしょう。
さらに、書類の取得には時間がかかる場合があるため、売却を決めた段階で必要なものを確認し、早めに準備しておくことが大切です。事前にしっかりと書類をそろえておくことで、買主との交渉もスムーズに進み、スピーディーな売却につながります。
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項目 | 内容 |
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社名 | 株式会社山一ホーム |
住所 | 東京都福生市加美平2丁目14-1 |
設立 | 昭和61年3月13日 |
資本金 | 88,000,000円 |
電話番号 | 0120-727-444 |
公式サイト | https://www.yama1-home.com/?act=sell_top |
山一ホームは、東京都西多摩地域に根ざし、羽村市、青梅市、福生市、あきる野市を中心に不動産事業を展開する企業です。 創業38年の歴史を持ち、これまでに自社グループ物件を含む約2,000棟の販売実績があります。豊富なデータに基づく適正な査定価格の提示を徹底しており、土地や新築一戸建て、マンションなど幅広い物件を取り扱っています。
また、山一建設との連携により、開発分譲事業『グレースコートシリーズ』も手掛け、地域密着型のサービスを提供しています。地元の特性を熟知した上で、最適な売却プランを提案できるのが強みです。不動産売却を検討されている方は、豊富な実績と地域に根差したサポートが魅力の山一ホームに相談することで、安心して売却を進められるでしょう。
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まとめ
不動産売却には多くの書類が必要となり、事前に準備を整えておくことが成功の鍵となります。売主が必ず用意する基本的な書類に加え、物件の種類や状況に応じて追加の書類が求められるため、どの書類が必要かを確認しておくことが大切です。
また、役所、法務局、金融機関など取得先が異なるため、どこで手続きをすればよいのかを把握し、スムーズに取得できるように準備しておきましょう。売却を進める中で書類の不足が発覚すると、手続きが遅れる可能性があるため、早めに準備することが重要です。
事前にしっかりと書類を準備し、スムーズな不動産売却を目指しましょう。